がん医学研究はもっと数値化してほしい
がん医学研究はもっと数値化してほしい
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前回のブログでは 戸塚洋二さんと立花隆さんのお二人が
「がん医学研究あるいはがん治療に、もっと数値とデータを細かく出して
分析をすべきだ」と意見を出されています。
この文章の引用は「文芸春秋8月号」からのものですが
これ以降の引用は 昨年5月に刊行された「がんと闘った科学者の記録」
から引用させていただきます。
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この「文芸春秋8月号」の対談をやるきっかけになったのは 旧知の
間柄だった戸塚洋二さんがまず最初に「文芸春秋」にのった立花隆さんの
「ぼくはがんを手術した」という手記を読んで立花隆さんにメールを
送ったところから 始まりました。
立花隆さんはメールを読んで、戸塚洋二さんがブログを書いていることを知り、
それを読んで戸塚洋二さんの状態が容易でないことをしりました。
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立花隆さんは戸塚洋二さんにメールを送っています。
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「医者とのコミュニケーションがいまひとつのご様子心配しています。
ただ実際問題として、がんはまだ分からないことが多すぎて、
医者としても質問に答えたくても答えようがないというのが
おそらく実情だとおもいます。
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立花隆さんは 戸塚洋二さんがお医者さんの対応にストレスを感じていることを
理解しつつも、まずはお医者さんの立場を説明しています。
しかし 直ぐそのあとで戸塚洋二さんよりももっと過激に
医学界批判を爆発させています。
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「そういう意味からも、患者のブログを沢山集めてデータベース化するという
アイディア、大賛成です。
わからないものにぶつかったときは、まずは大量のファクトの集積から
はじめるべきで、それも無機的な統計データ的ファクトの集積ではなく、
人間という最高の知的センサーの集合体を最大限に利用したファクトの
膨大な集積をはかるべきです。
そうでないと個々の医師が持つ貧しい体験知の集積をもってよしとする
(そういう貧しい体験知しか持たない医師が権威とされ、そういう
貧しい権威の集まりがガン対策の戦略を決めるのが正しいとされる)
袋小路的状況から抜けられないと思います。」
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この「がんと闘った科学者の記録」は全編「真の科学者」が 現在の
がん治療現場の 不合理 非合理をどのように改善したらいいのかの
提言集でもありますから がん治療の現場のお医者さんだけでなく
がん学会、がん対策を司る政策当局の方々お読みいただきたいと思います。
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私が「真の科学者」と ことさらに「科学者」に「真」を付けたのは
この本を読んでいると 立花隆さんと戸塚洋二さんのお二人ともに
お医者さんが 科学者であるということに「?」マークを付けている
ことがわかるからです。
多分、戸塚洋二さんは 科学者としてごくあたり前に、自分のがんに
ついて お医者さんにどんどん色々な質問をなさったのでしょう。
そしてうるさがられたのだとおもいます。
「長年お世話になっている先生方とのお付き合いで得た感想は、先生方には
違うといわれるかもしれませんが、プロとして患者の素人意見は取り上げない、
というプライドを先生方はお持ちのようです。」
と戸塚洋二さんは書いています。