業界事情があるとは思いますが。
業界事情があるとは思いますが、
二回ほど続けて、素粒子ニュートリノに質量があること発見した科学者
戸塚洋二さんがお書きになって 立花隆さんが編集されて出版された
「がんと闘った科学者の記録」をご紹介しています。
戸塚洋二さんと立花隆さんのお二人ともがん患者でこの本の基になる
原稿を書いているときは、お医者さんの世話になっている最中ですから、
お医者さんに対して言いたいことを随分押さえて発言なさっています。
それで お二人に代わって私がこの本を是非お医者さんに読んで頂きたいと
前回お願いしたのです。
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私達は大人になると社会に出て稼ぐようになります。
社会人になるということは何かの業界に入ってそこの業界人になる
ということでもあります。
それぞれの業界にはそれぞれの業界特有の慣習、しきたりがあって
それを素早くマスターすることが その業界で成功する必須の条件である
と信じられていますから、新規参入者はそれを必死に勉強します。
それぞれの業界特有の慣習、しきたりは業界外の人から見ると普通は
不合理なものが多いいのです。
新規参入者は不合理だということを自覚しながら勉強します。
その結果、無事に業界に入ることが出来ると、不思議なことに不合理を
是正するというよりももっと不合理を進化?させる方向に努力のパワーを傾注し
業界内での自己の評価を高めたいと願うようになります。
この構造が 新規参入障壁をますます高くし、その業界の安泰が続くことに
なります。
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このもっとも典型的な例は最近の相撲業界(相撲協会)でしょう。
外にいる私達から見ると相撲業界のやっていることはなんとも無茶苦茶に
見えますが 相撲業界の中にいる人からすれば長い歴史と慣習に
したがってやっているので 今、急に全てを改めろと言われると
相撲業界の土台が壊れてしまうから 「そんなことはできっこないよ。」
と 思っているはずです。
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相撲業界を叩いているマスコミも同じようなものです。
記者クラブ制度を廃止しろという世論がありますが 新聞業界の
利益を優先してそんな世論のことなど歯牙にもかけていません。
政冶業界も役所業界も皆同じで、どの業界も基本的には
業界事情がなによりも優先されています。
業界事情というのは 実際には何なのかといえば 業界の既得権益とか
その業界幹部の持っている特権などをさします。
業界事情はその業界に身を置いていないとわかりません。
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医学業界にも独得の業界事情があるのでしょう。
ですから 医学業界事情を優先させることを理解はします。
しかし医学はまがりなりにも科学を標榜しているのですから 医学者は
科学者としての行動をとらなければならない筈です。
科学者らしからぬ行動をとっても医学業界から相手にされなくなるという
心配がなさそうだというのであれば 医学が科学であると称することは、
いかがなものかと思わざるをえません。
戸塚洋二さんと立花隆さんのお二人とも医学者は科学者であってほしいと
強くのぞまれています。
それがこの本に強く出ていると 私が感じたので解説させていただきました。
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私の解説がまったくの間違いであるかもしれません。
ぜひ皆さんがお読みになってご判断いただきたいとおもいます。